シーグ作り

紅型の型彫りに使う小刀「シーグ」作りの記録

シーグは、沖縄が発祥の「紅型」の伝統的な彫り方である『突き彫り』をする為に使います。

長年使っていたシーグ2本を今年初めに失くしてしまい、突き彫りができなくなっていました。

それで今回、新しく作ることにして20年前の記憶が無くならないうちに覚え書きをしておきます。

シーグは、紅型職人、作家が通常自分で作ります。

いるもの

  • 写真のような鋸刃
  • 枝にする竹
  • ノコギリ
  • グラインダー


手順

刃の部分

鋸刃を石など硬いものの上に置いてからノミで叩き縦に割った後、下の写真のような形にする。(刃先はすでに削ったあと)

その後、グラインダーで刃先の形をカーブするように整える。
整えた後、グラインダーで刃をつける。

それからは砥石で研ぐ。
できれば、砥石は3種類くらい欲しい。

枝の部分

竹を適当な長さにカットする。(竹でなくて太めの菜箸でも良い)
それを縦半分に枝の半分くらいまで割り、刃を入れる場所を作る。

研いだ刃を枝の割ったところへ挟み糸で巻いて固定する。

完成。

書くと簡単そうですが
実際は刃をつけるのと研ぐのが難しい。

今回、昔の紅型の本に載っているシーグの写真を参考にしてみました。
本には詳しく作り方も書いてありましたので、気になる方は是非見て欲しいです。

刃を上手く作れても、突き彫りをマスターするのがまた困難。

突き彫りは、後ろに進み彫ります。

缶切りの要領です。

難しいけれど諦めずに毎日続けてみましょう。

一ヶ月くらい練習すると慣れてくる、そんな感覚でトライすると良いのかなと思います。

次はシーグの下敷きとして使用するルクジューについてもご紹介したいですが、また今度。
ご覧頂きありがとうございました。

《参考文献》

  • 「ワイド版 染織の美 琉球紅型」/京都書院

『チリントゥの紅型辞典』は大阪の紅型 工房チリントゥが独自に制作しているものです。
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